分からない!十二国記
普段はあまり本を読まないけど、十二国記は読んだことがある!という人、多くないですか?
長いし、決してとっつきやすい本ではないと思うんだけど。やっぱり面白いからかな。
わたしは一応『月の影 影の海』から始まって『魔性の子』を読み、順当に読み進んで今は最新刊の二巻目です。最新刊は四冊あるんですよ。
まわりに馴染めないながらも普通の女子高生をしていた私が、実は異世界の王だった!という、なろう系ど真ん中!?みたいなストーリーでありながら、文体は硬派で、しかも苦難が多い。
一巻とかずっと苦労してますからね。異世界転移したのに強くない!いや、これは強くなるための旅なんだ!という。
わたしは正直、Twitterのフォロワーさんが十二国記の話をしており、気になったのと「十二国記パロ」というのがわたしも妄想してみたくて読みました。不純!作者の人すみません。
十二国記パロ、通ってきたほとんどのジャンルで一度は流行ってる気がする。しかも定期的に流行る。だから読んどいて損はないよ。
このシリーズのすごいところは、世界観の作り込みようです。十二の国があるんですが、政治の仕組みや官僚、街のすさみ方など、本当に細かく作られているのです。
しかも巻ごとに区切りがつくとはいえ大長編で。これはすごい偉業と胆力です。作者の人を尊敬します。たぶん探せば矛盾とか明らかな後付けだと思われる箇所も無くはないだろうと思っているんですけど、わたしには分かりません。
ていうか、もう半分くらいよく分からないんだよね。何もかもが。
基本的に十二国記の世界というのはアジアっぽくて、言語や服装は中国の感じがかなりします。なぜか西洋っぽかったりヨーロッパっぽかったりする異世界はよくあるけど、こういうところもいいよね。
が、専門用語(建物の名前、官僚の名前や役職など)も中国語っぽく、ほとんどぜんぶ漢字で、ものすごく覚えにくいのです。
ストーリーも、作者の人の常軌を逸した徹底ぶりに読者(※わたし)の脳がついていかないんですよ。
誰がどうなってどうなの?ていうか今はいつなの???麒麟は今いるの?今は王が失踪してるところなの?
もうほとんどね、半分以上よく分からないんですよ(割合が増えました)
けど、この十二国記は決して設定を披露するための話ではないんです。
たしかに設定と世界観はすごいけど、本当に伝えたいところ、この物語の描きたいところというのは、違うところにあるんです。それは、ちょっとというかかなり設定が分かんなくても忘れてても伝わってきます。
細かいところまで理解しようとしたり、隅々まで最初から理解しようとしたりすると、これを読むのはかなり難しい。
でも、アバウトに楽しむのでも、十分楽しめると思います。麒麟と王のパロを読みたい一心で読むとか。